ブッダの旦那 〜HIPHOPの美しきシーン〜

HIPHOPのカルチャーや音源、バトル等について

心揺れる名曲 小名浜/鬼

小名浜/鬼

 

https://youtu.be/WK0csNSX_qA


鬼の代表曲といえば2008年に
リリースされた[小名浜
この曲は間違いなくクラシック曲であり、
ヘッズの方なら知らないものはいない
くらいの名曲です。


ラッパー鬼は福島レペゼンで
いわゆる貧困層、味わった体験は
まさに絵に描いたような
世間のヒップホップへのイメージのそれと
近い。いや、それ以上といえば
分かりやすいかもしれません。


いくつかのラインを紹介。


ヤクザの倅か母子家庭
親父がいたのも七つの歳まで


中学卒業も更生院
数年後には準構成員


旅打ちはまるで小名浜のカモメ
行ったり来たりが歩幅なのかもね


寂しさの中で寂しさが美しいと知る


乾かぬ鬼の赤い目に愛が見えませんか。


貧困、友人の死、ドラッグ、逮捕等、
私達の生活とは正に無縁の体験
をしてきた鬼。


それらを表現しているとは
おもえないほど文学的なリリックで
リリシストで冷たいなかに
どこか優しさが感じられ
この曲をきくとなぜか
優しい気持ちになれる。
(対極な表現の楽曲な筈なのに)


福島の現場で叩き上げられた
スキルとどこか詩的にも感じられる
彼独特のワードセンス。


様々な事を経験した故郷への愛は
美しきものへと美化されるのかもね。