心揺れる名曲 小名浜/鬼
小名浜/鬼
鬼の代表曲といえば2008年に
リリースされた[小名浜]
この曲は間違いなくクラシック曲であり、
ヘッズの方なら知らないものはいない
くらいの名曲です。
ラッパー鬼は福島レペゼンで
いわゆる貧困層、味わった体験は
まさに絵に描いたような
世間のヒップホップへのイメージのそれと
近い。いや、それ以上といえば
分かりやすいかもしれません。
いくつかのラインを紹介。
ヤクザの倅か母子家庭
親父がいたのも七つの歳まで
中学卒業も更生院
数年後には準構成員
寂しさの中で寂しさが美しいと知る
乾かぬ鬼の赤い目に愛が見えませんか。
貧困、友人の死、ドラッグ、逮捕等、
私達の生活とは正に無縁の体験
をしてきた鬼。
それらを表現しているとは
おもえないほど文学的なリリックで
リリシストで冷たいなかに
どこか優しさが感じられ
この曲をきくとなぜか
優しい気持ちになれる。
(対極な表現の楽曲な筈なのに)
福島の現場で叩き上げられた
スキルとどこか詩的にも感じられる
彼独特のワードセンス。
様々な事を経験した故郷への愛は
美しきものへと美化されるのかもね。